2015年05月04日
広隆寺
聖徳太子ゆかりの寺であり、上宮王院太子堂には聖徳太子像が祀られている。毎年11月22日に一日だけ公開される。この太子像の脇侍の一つは毘沙門天であり、これが広隆寺を建てた秦川勝であると云う。
後に聖徳太子は孤独に死に、太子一族は虐殺された。川勝もまた太秦で平穏に死んだのではないと云われている。すると太子堂には二人の祟り神(怨霊神)が祀られていることになる。
平安初期に荒廃していた広隆寺を中興したのは、あの法輪寺を再興した秦氏縁の道昌(ドウショウ)である。清和天皇の病気平癒を祈願するために願徳寺にあった薬師如来を祀ったのも道昌であった。このため弥勒菩薩は本尊の地位を薬師如来に奪われた格好になった。
今日もたくさんの観光客がバスに乗って来ていた。修学旅行生や外人さんも混ざっている。お目当ては霊宝館の弥勒菩薩である。たしかに魅力ある仏像である。弥勒は釈迦に次いでこの世を支配する未来の仏様である。じっと未来の世をどのように造るかを考えている(思惟)姿の仏像である。
あるアメリカ映画の(題名は忘れたけれど)ラストで主人公が歌っていた歌詞に「神様は私と同じ女性かも知れない」というフレーズがあったのを思い出した。しばし立ちすくんだまま見惚れていた。
山門の前を嵐電(写真:京福電車)が走っている。
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Posted by koyuki at 11:22│Comments(0)
│京都の庭園
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