2015年05月04日
退蔵院
室町時代の築庭で、1枚目は枯山水(元信の庭)である。この枯山水は禅僧や造園家ではなく、画聖狩野元信が作庭したものとされる。
上間の部屋より鑑賞すると「生きた襖絵」になる様にと絵画的優美な工夫が施されている。
滝の水が大海に流れ込むまでの様子を白砂によって表現している。
写真2枚目は西庭(余香苑)。 余香苑の方は昭和三十八年の作庭であり、歴史は浅い。
下へ降りていく道沿いに水琴窟(スイキンクツ)がある。是非、立ち寄ってその琴の音のような響きを楽しんでいただきたい。 しばし古人の作りし佗びの風情を味わってあわただしい日常を忘れるのもいい。
四季折々に千変万化する庭は、幾度来ても見飽きる事がない。 特に観光客の少ない日などは、何かひとつ得をしたような気になる。
大休庵では抹茶と菓子をいただける。茶をすすりながら余香苑を眺めることができる。
藤棚の下に腰掛けて、深山幽谷を思わせる遠景を眺めていると時を忘れます。 竜王滝の流れる音だけが静かに聞こえてきます。
水琴窟 : つくばいの下深く底を穿った瓶を伏せ込み、手洗い水に使われた水が瓶に反響して妙なる琴の音のように聞こえる。
〒616-8035京都府京都市右京区花園妙心寺町35
Posted by koyuki at 11:40│Comments(0)
│京都の庭園
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