2015年05月05日
大心院
足利幕府の管領・細川政元が景堂和尚に帰依して上京区大心院町に創建された(1479年)。その後、細川幽斎の熱意と尽力によって妙心寺に移建・中興された。
現在の本堂は蒲生氏郷の孫・忠知が大心院第七世嶺南崇六に帰依して建立された。
三門を入ったところに庭があり(左)、4月下旬から5月上旬にかけて紅いシャクナゲが咲く。淡紅色の花はよく見かけるが、真っ赤なシャクナゲはここで見たのが初めてだった。
本堂の前の廊下を通って書院へ抜けると、その前に東西に長く延びた長方形の庭がある。 これを阿吽庭と呼ぶ。
三尊手法による石組みを中心に、左右に数個の石を配し、築山の苔地と州浜形の曲線によって変化させた白砂、日の移ろいによって変化する木々の影画。阿吽庭とはよく言ったものである。
書院の横を通って、本堂の裏へ回ると中庭がある。ここに樹齢三百年以上という二株の見事な霧島ツツジが植えられている。玄関前のシャクナゲが咲く同じ頃に、このツツジも満開になる。
そこだけが燃えるように朱くなっている。本堂が建てられた1634年に植えられたそうだから、樹齢360年にもなる。老いて尚、美しいその姿に教えられるものがある。
〒616-8035 京都府京都市右京区花園妙心寺町57
Posted by koyuki at 07:00│Comments(0)
│京都の庭園
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