2015年05月24日
阿弥陀寺
蓮台山と号する浄土宗の寺院で、本尊は丈六の阿弥陀如来。1532年~1554年、清玉上人の開創になり、当初は現在の今出川大宮東に八町四方の境内と塔頭11ヶ寺を構えていた。
当時、正親町天皇は清玉上人に深く帰依し、松永久秀によって焼かれた東大寺大仏殿の勧進職を命じると共に、当時を勅願所とされた。この時、織田信長は「分国中人別、毎月一銭を充てよ」という賦課を命じて、清玉の勧進を支えた。
本能寺の変を知るや、清玉は弟子を伴って直ちに現場へ急行し、焼け跡から分別のつかないほど散在していた骨灰をかき集めて、阿弥陀寺に持ち帰り密葬に付した。
本堂には信長、信忠親子の木像が安置され、墓地には信長、信忠及び家臣の墓がある。
後にこの事を知った秀吉は、阿弥陀寺にて葬儀を営もうとしたが、清玉はこれを辞退した。 清玉には阿弥陀寺は世俗や権力の介入を拒み、そこから超越している「無縁所」であるという誇りもあったが、秀吉が信長の遺児をないがしろにして、権力を握ろうとする態度に不満であったとも云われる。
阿弥陀寺は寺町通りに面している。同じ通りに北から天寧寺、阿弥陀寺、十念寺、仏陀寺などいくつもの寺が軒(山門)を並べている。少し下れば紫式部ゆかりの廬山寺もある。 御所を抜けてこの寺町通りを上がる散策の道は春の私の楽しみの一つだ。特に仏陀寺と天寧寺の庭には四季折々の花が目を楽しませてくれる。
〒602-0802 京都府京都市上京区鶴山町14
Posted by koyuki at 07:00│Comments(0)
│京都の庭園
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