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2013年01月27日

正法寺からの名望

 昨年の後半から西行について書かれた本を何冊か読んだ。 西行もここからの眺めを見たようだ。また、登ってみたくなった。
正法寺からの名望 霊鷲山無量寿院あるいは霊山(リョウゼン)と号し、時宗国阿派に属する。延暦年間(782~805年)に最澄が開創し霊山寺と号したと伝えられる。その後(1204~1206年)、法然上人がここを法然念仏の道場としたが、1376年に国阿上人が入寺して時宗霊山派の本山とし、寺号を正法寺と改めたという。
  後小松天皇、足利義満など当時の権門勢家の多くは国阿上人に深く帰依し、盛時は数十の塔頭が建ち並び大いに栄えたらしいが、今はその面影もなく、本堂と書院などが残るのみとなっている。
 伊勢参詣の人々は、国阿上人が伊勢の神から御札をもらったのにちなみ、正法寺で「柏の御札」をもらい、道中安全の祈願をしたと云う。
 東大路から坂本龍馬の墓のある辺りまで坂を登り、山門の下から本堂まで続く石段を登る。
正法寺からの名望 寺からの眺めは絶景であり、特に書院の座敷からは、間近に市内が一望できる。眼下には八坂の塔が見え、遠くはなだらかな西山が望める。
 書院の縁に腰掛けて、住職に入れていただいた番茶を飲みながら、しばし風景に見とれていると、雲が市街の一部に降りてくるのがわかった。おそらく今、あの辺りはしぐれているのだろう。
 いつまでも立ち去れずにいると「夕日が沈む頃の眺めも、またいいんですよ」と住職に教えていただいた。さぞかし夜景もきれいだろう。今度は閉門間近に来ようと思った。

 

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