2015年05月06日
大通院
開祖は妙心寺五十八世南化玄興(ナンカゲンコウ)定慧円明国師。1586年創建。二世の湘南宗化(ショウナンソウカ)大航普済禅師は山内一豊・千代の子であり、以後山内家の菩提所となっている。
山門から真っ直ぐな長い道が墓所まで伸びている。墓所の正面に宝形造の霊屋があり、ここに山内一豊夫妻の卵塔の墓石と位牌、肖像画が並んで祀られている。
山内一豊は信長、秀吉、家康と三代に仕えた戦国武将であるが才覚者ではなかった。妻千代は「内助の功」で夫を支えた賢夫人として知られる。
山内夫妻といえば、今は(2006年)NHKの大河ドラマ「功名が辻」(司馬遼太郎作)の主人公といった方が通じるかもしれない。
山内家には姫が一人いたが、男子はいない。その一人娘も天正地震のとき長浜で亡くしている。この姫の菩提を弔うために妙心寺に塔頭を建てた。
だから湘南和尚は実の子ではない。これも長浜時代に、門前に捨てられていた子を千代が引き取って育てたのである。
千代は湘南和尚が十歳のとき仏門に入れた。戦乱の世に武士として育つよりは、学僧として長生きさせたかったのかもしれない。
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Posted by koyuki at 16:19│Comments(0)
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