2015年05月31日
千本ゑんま堂
正式名称は引接寺。いんじょうじと読む。光明山と号す真言宗高野山金剛峯寺に属する寺であるが、京都の人には「千本閻魔堂」の方が通りがいい。
後一条天皇の寛仁年間、定覚律師が法界四生のために大念仏をはじめたのが起こりとされる。本尊に3m近くある閻魔像を祀る。
今は千本通りの商店街に面して建っているが、昔はこの辺り一帯は千本の桜といわれた程に、たくさんの桜が植わっていた。
境内の十重の紫式部供養塔横に植わっている桜は「普賢象桜」という珍しい種類の桜である。(写真)桜の花の中から出る幼葉が、普賢菩薩が乗る像の鼻のように見えることから、ゑんま堂普賢象桜という名が付けられた。
しかし、この桜は房ごと落花するため実も種も取れない。ならどうして生まれるかと言えば、まともな桜が多くある中に突然変異のように生まれるのだという。
足利義満の時代に桜の盛りを期して念仏狂言がとり行われた。それが今でも春の大念仏狂言として残っている。(毎年5月1日から4日) 夏は盂蘭盆会に精霊迎えでにぎわう。
近くには上品蓮台寺がある。桜の咲いている頃(4月上旬)なら、ここの普賢象桜を見た後、上品蓮台寺へも寄られるといい。小さな寺だが、境内を覆うように桜が咲いている。隠れた名所である。
千本通りを横切って、商店街を下れば釘抜き地蔵がある。
〒602-8307京都府京都市上京区千本芦山寺上閻魔前34
Posted by koyuki at 07:00│Comments(0)
│京都の庭園
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